株式会社ミクニつくる まもる ひらく

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ミクニ100年企業へ

2023年10月1日、株式会社ミクニは創業100周年を迎えることが出来ました。
お取引先の皆様、地域の皆様、株主の皆様、関係者の皆様のこれまでのご支援に心より感謝申し上げます。ありがとうございます。

1923年10月、関東大震災から間もない東京・湯島にて、創業者・生田允計は日本再興の気概を持って、合資会社三國商店を設立しました。自転車部品等の輸入から始まった事業は、自動車時代の到来を見越してエンジン部品の輸入に移り、やがて、エンジン国産化の波とともに製造業に広がりました。社会や時代の変化に合わせて手掛ける製品を変えながら、現在は、製造業においては、四輪車や二輪車/レジャービークル向けの自動車部品、ガス制御機器、障がいのある方向けの運転補助装置等や介護が必要な方向けの福祉介護機器を主力としています。また、創業期からのビジネスモデルを継承する商社事業においては、宇宙・航空機用部品や芝管理機械を主力としつつ、他分野への展開を図ろうとしています。こうした事業の成長とともに国内外の拠点も増え、現在は、世界の11の国と地域で38拠点を構えるまでになりました。100周年を迎えるにあたって、改めて歴史を振り返り、私たちがこれまで行ってきたこと、これから行っていくことを見つめ直しました。

創業時から今日に至るまで変わらないのは、企業理念にもある、「豊かな社会づくりに貢献する」その思いであり、これは今後も変わりません。
同時に、ブランド力の重要性を強く認識しました。かつて「キャブレターのミクニ」と言われた時代にあって、いまの私たちに不足しているのがこのブランドパワーであると認め、ブランドを再び輝かせる決意をするに至り、私たちのブランドについて徹底的に考えました。

100年に一度とも言われる変革期において、私たちは、地球規模の課題への対応を迫られるとともに、これまでにない変化への適応が求められています。こうしたなかでも、変わらぬミクニの価値とは何か?ミクニの社会に対する貢献とは何か?ミクニの存在意義とは何か?
この問いに対して私たちが辿り着いた回答が、このたびブランドメッセージとして発表させていただく「つくる まもる ひらく」です。
かつて私たちの主力製品であったキャブレターは、モータリゼーションを根幹から支える重要部品でした。私たちは、そのキャブレターを匠の技で「つくり」、安全に燃焼させる技術で人々を「まもり」、そして、モータリゼーションを「ひらく」ことに貢献してきたと考えました。
また、キャブレターの時代から今日まで、技術の進化とともに私たちはモノ「づくり」に勤しみ、品質にこだわりながら安心安全に関わる製品とサービスを供給・提供することで人々の命と環境を「守り」、時代の変化に適応しながら新しい道を「拓いて」きたとも考えています。

私たちは、これからも「つくる まもる ひらく」を続け、豊かな社会づくりに貢献していきます。そして、これをミクニブランドの核とし、経営の基盤に据えることで、私たちのブランドパワーを高めていきます。
創業の精神に立ち戻れば、「将来性のある有望商品を探して、開発し育成する」とあります。この先、その要となるのが、システムデザイン発想やデジタル技術を活用した競争力の強化、そして、新しいビジネスの進め方、新しい働き方、新しい事業や市場等の新しいことへの挑戦です。「競争力の強化」と「新しいことへの挑戦」、この二つを要として体幹を強化する方針のもと、次の10年で目指す姿とその航路を2024年3月期末までに策定し、皆様には2033年までの成長戦略としてお示しする予定です。
皆様から信頼され、安心して任せていただける企業を目指して、私たちは新しい100年の第一歩を踏み出します。

代表取締役社長 CEO & COO
生田久貴