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経営情報

株主・投資家の皆様へ

 平素より株式会社ミクニをご支援いただき、心より御礼申し上げます。
 当社グループは、「人と技術を生かして豊かな社会づくりに貢献する」という企業理念のもと、独立系・中規模ゆえの強みを生かしてお客様の困りごとを解決し、株主様、お取引先様、地域の皆様等のすべてのステークホルダーから「なんとかしてくれるミクニ」として信頼され、安心して任せていただける企業になることを目指し、事業活動を推進しております。
 ここに、当社グループの第103期(令和6年4月1日から令和7年3月31日まで)の業績につきご報告させていただきますので、ご高覧賜りますようお願い申し上げます。
 当期から、10年後のありたい姿を描いた長期ビジョン「VISION2033」に基づく事業計画が始まりました。VISION2033では、「競争力の強化」と「企業特性を活かせる成長分野への挑戦」を要として体幹を強化する方針のもと、①グローバル市場における存在価値の向上、②変化にすばやく対応できる開発・生産体制の構築、③コスト上昇への対応、④人的資本経営の推進、⑤健全な財務基盤の確立、⑥2050年カーボンニュートラル達成を課題として様々な取り組みを進めております。
 なかでも、初年度にあたる当期においては、存在価値の向上を目指す取り組みとして、中長期的な技術・顧客・生産/調達戦略に立脚する総合商品計画の策定に着手しました。当社グループの主戦場であるモビリティ業界では、パワートレインの電動化やエネルギーの多様化といったマルチパスウェイへの適応が求められています。こうしたなかで、保有技術の活用と仲間づくりによって当社の強みを長きに亘って発揮し、存在価値を高めながら社会に貢献することを追究してまいります。また、人的資本経営の基盤と考える健康経営では、積極的な取り組みが評価され、経済産業省と日本健康会議が共同で選定する「健康経営優良法人2025(大規模法人部門(ホワイト500))」に初めて認定されました。なお、健康経営優良法人としては6年連続の認定となります。
 当期の連結業績といたしましては、売上高は1,014億2千8百万円(前期比1.5%増)、営業利益は30億3千1百万円(同17.5%減)、経常利益は28億4千5百万円(同10.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は19億9千5百万円(同78.8%増)となりました。
 主力のモビリティ事業ではインドで増収増益となりましたが、日本を含むその他の地域では減収となり、特にパワースポーツ(オートバイ、船外機用製品など)市場の需要低調を背景に減益となりました。一方、稼ぐ力が高まった商社事業及びライフ&サポート事業は堅調に推移しました。
 引き続き、キャッシュフローの改善に取組むとともにVISION2033で掲げる変化に迅速に対応できる体制の構築を強力に推し進めてまいります。
 当社グループは、ミクニならではの新しい価値を「つくり」、株主様をはじめとするすべてのステークホルダーと信頼関係を築き上げ、その関係性を「まもり」ながら互いに発展し、未来を切り「ひらいて」まいります。
 株主の皆さまにおかれましては、引き続き変わらぬご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

2025年6月 代表取締役社長
生田久貴